芝生に苔が生えたので、手入れをしたい!せっかく綺麗に植えた芝生に苔が生えてしまい、どのように処理すればよいかお悩みの方が多いのではないでしょうか?
苔が生えると芝生の美観が失われてしまうので、できるだけ丁寧に除去したいですよね。しかし、苔は雑草と違い地面にこびりついているため引き抜いたり、芝刈り機で刈り取ったりすることはできません。
本記事では、芝生に苔が生えてしまったときのポイントや除去方法について解説します。おすすめの除草剤と除去方法についても、あわせてご覧ください。
目次
芝生に苔が生えてしまう理由
綺麗に植えられた芝生に苔が生えると、見た目も悪く不衛生な外観になってしまいます。
では、なぜ苔は生えてしまうのでしょうか。
苔は水はけが悪く湿気が高い環境や、適度に日光が当たる場所で生えやすくなります。また、芝の密度がまばらで地面に適度に日光が当たる状態も良くありません。
芝生に肥料を与えず、栄養のない状態で放置していると苔が生えやすくなる原因に。さらに、苔は繁殖力が強いため放置しておくと芝生一面が苔でおおわれてしまいます。苔が繁殖している状態は、湿気が強く肥料が足りない状態ですので、芝生にとって良い環境ではありません。
芝生の苔を除去する2つの方法
苔が繁殖したまま放置していると芝生が枯れてしまうので、早く苔を除去する必要があります。では、具体的にどうやって芝生の苔を除去すればよいのでしょうか。
①苔を手で取り除く
苔の繁殖範囲が狭い場合は手で取り除くことが可能です。少量の苔であれば、軍手や熊手を使って除去することができます。
②除草剤を使う
苔の繁殖範囲が広くなると、手で引き抜いたり、芝刈り機で刈り取ることが困難になってしまいます。
苔が芝生自体をおおって一体化してしまうため、除去するには工夫が必要です。芝に生えた苔を手作業で処理するのは困難なのですが、除草剤を使うと意外と簡単に苔を除去できます。
苔の除草剤の種類と使い方
芝生に広範囲に苔が繁殖してしまった場合は、除草剤を使って除去するのが有効です。
苔の除草剤は複数のメーカーから多数販売されています。主なタイプとしては、ACN[2-アミノ-3-クロロ-1,4-ナフトキノン]が成分に含まれる除草剤です。日本芝に影響を与えないので、ゴルフ場でよく用いられているタイプの除草剤です。
木酢液を利用して作られた除草剤も有効です。木酢液は、有機酸類やフェノール類・アルコール類といった200以上の有機成分を混合して作られています。苔は酸性の環境が苦手なので、PH3前後の強酸性である木酢液は除草剤として効果が高いです。
これらの除草剤を水で希釈し、ジョウロや噴霧器で芝生に散布することで苔を除去できます。
除草剤で苔を除去した後のメンテナンス
除草剤をうまく使えば、苔は1週間程度で比較的簡単に除去できます。しかし、せっかく苔を除去できてもそのまま放置しておくと、苔を除去した部分に芝生の葉がないため美観を損なってしまいます。
そんな時は、コケを除去した場所に目土を入れてあげると効果的です。目土とは、芝生の上に土をかぶせることで適度な温度と水分を供給できる状態にして再び芝が生えやすい環境を作ることです。
苔を剥がした部分に目土を入れてあげることで、苔を除去した後に数週間ほどで新しい芝生が生えてきます。新しい芝生が生えてきたら、刈り込みをして周りの芝生と高さを揃えたり密集度をあげます。この作業を行うことで、苔の除去後の芝生をもとの綺麗な状態に戻すことが可能です。
苔の除去から芝生が元の状態に戻るまでに、時期にもよりますが概ね1ヶ月程度を見込んでおけばよいでしょう。
芝生の苔の除去方法
除草剤で苔を除去し、除去後の芝生を綺麗にメンテナンスしても数カ月後にまた芝生が生えてくる可能性があります。
水はけが悪く湿気が高い環境や、適度に日が当たる場所では苔が再繁殖しやすくなります。ですので、出来るだけ苔が再繁殖しないような環境を整えることが重要です。
①芝生の密度を上げる
適度に日が当たると苔が生えやすくなるので、芝生の密度を上げて地面に日光が当たりにくくすると効果的です。
土壌に適切な肥料を与えて芝を豊富に繁殖させ、こまめに刈り取りを行いましょう。こうすることで芝生の外観も綺麗に保たれ、苔の再繁殖を防ぐことが可能です。
②エアレーションを行い通気性を確保する
芝生に悪い環境を改善するには、エアレーションを行うと良いでしょう。エアレーションとは芝生の土壌に穴を開けて通気性をよくすることです。
土壌の通気性や水はけを良くして、苔が生えにくい環境を整備することが大切です。
まとめ
以上、芝生に生えた苔の対処法に関してご紹介しました。芝生に生えてしまった苔は除草剤で除去するのが効果的で、苔を除去した後も芝生の美観を保つようメンテナスが重要です。
多湿で通気性がなく日光が当たる土壌では苔が生えやすくなるので、芝の密度を上げたり、エアレーションをしたりして、苔のないきれいな芝生を育てていきましょう。