芝生の育成は順調ですか?土壌づくり、水やり、手入れの失敗…など、正解がわからず中々悩みは消えないのが現状でしょう。
芝生に限った話ではありませんが、植物の育成はトライ&エラーが基本です。そこで今回は、芝生を張った多くの人が失敗したと感じたポイントをまとめました。これからのお手入れの参考になれば幸いです。
目次
失敗パターン:土壌作り・整地
初めて芝生を張った人に多いのが、芝張り前の土壌作りや整地をしなかったという失敗です。
芝生が根付かず剥がれてしまったり、ダメージで枯れてしまうことがないよう、最初にしっかりと整地を行いましょう。
①土壌をちゃんと作らなかった
土づくりをせずに芝生を張ったため、芝がうまく育たず枯れてしまった…というパターンは、初心者の方に特に多いです。
芝生に適した土壌になっていないと、根付くことが難しく栄養を取り入れることができません。多くは土壌が粘土質だったり、石がごろごろ入っていることが原因です。
芝を張る前には必ず地面をほぐして状態を確認し、場合に合わせて土壌改良材などを使って整えておきましょう。また、平らにならしておくことで不陸(※土壌がデコボコすること)を防ぎます。
②暑い時に芝を張ってしまった
芝張りした後の芝はデリケートで、水分を必要としています。夏に芝生を張ることは不可能ではありませんが、暑さや乾燥で受けるダメージを考えるとおすすめできません。
特に、寒地型の芝は夏に非常に弱いため、暑い時期に張ることは避けましょう。
失敗パターン:水やり
芝生の手入れの中でも奥が深く、正解がわからないと悩む人が多い水やり。日照条件や土壌の状態によって適切な水分量が変わるため、水やりで失敗をした人は少なくありません。
体験談などを参考にしつつ、実際に水やりをした日や量などを調整しましょう。
③水のやりすぎでダメージを与えてしまった
水が少なく枯れてしまうことを恐れてたっぷり水を与えたところ、排水しきれず芝生を弱らせてしまった…こうした事例は多いです。
水が留まりすぎる土壌は、空気を取り込むことができなくなり、根腐れを起こしてしまいます。また、地表がずっとジメジメしていると苔や病気が発生し、やがて芝生が枯れてしまいます。
まずは土壌の水はけに目を向けてみましょう。エアレーションを行うことで地面が柔らかくなり空気が送れるようになります。
④水やりの頻度が多くて根が弱くなった
芝生は水を求めて根を張るため、土壌に水分が充分ある状態が続くと根を伸ばさなくなってしまいます。根が伸びていない芝生はダメージに弱くすぐに枯れてしまうので、水やりの間隔調整も重要となります。
芝生や土壌の状態をよく観察し、少しずつ水やりの頻度を変えてみましょう。
⑤芝を張った後すぐは水をやらなかった
張ったばかりの芝生については、しっかりと水やりをすることが大切です。
この時期はまだ根付いておらず、地中の水分を充分に吸い取ることができません。最初の1~2ヶ月は、2〜3日おきに地面の乾燥具合をみて水やりを行います。
失敗パターン:お手入れ
手入れをしなかったことによる失敗や、逆に手を入れようとしたために起こった失敗もあります。
適切な手入れは芝生を強く育ててくれます。手入れ時期や方法、分量などを把握して行いましょう。
⑥目土をしなかった
目土は様々なシーンで行います。芝生を張った時の目土は側面の根茎を乾燥から守る役割があり、デコボコになった土壌をならすためにも使用します。
芝を傷つける恐れがあるエアレーションやサッチングの後などには保護として目土をいれましょう。また、目土をすると乾燥するので水やりも合わせて行ってください。
⑦肥料をやりすぎて肥料やけしてしまった
青々とした芝生にするために肥料は不可欠です。しかし、肥料を多く与えすぎたために芝生が肥料やけして変色してしまったという事案がとても多く起こっています。
肥料は記載された使用目安を守り、均等に撒きましょう。
失敗パターン:芝刈り
芝刈りは芝生の見栄えを整えるだけでなく、成長の促進や管理のために必要です。芝生の密度が上がらない人は特に、芝刈りをこまめにしていないことが原因なので、頻度を上げて取り組むことが大切です。
その際、刈り高のルールを守っていないと軸刈りをしてしまう恐れがあります。芝生を張った年は、しっかりと根が張っているのを確認してから芝刈りを行いましょう。
⑧芝刈りしないため密度が上がらない
芝生の密度が上がらない原因は、芝刈りの頻度の少なさが原因です。
芝生は葉が刈られることで、横に伸びる茎の成長を促して新芽を増やします。週に1回以上芝刈りを行うようにすると、芝生の密度が上がります。
⑨伸ばしすぎたため軸刈りしてしまった
芝が長く伸びてしまった状態から一気に短く刈ると、芝生の生長点を切ってしまいます。これは、葉が伸びる過程で同じく生長点の位置も高くなったことが原因です。これを軸刈りといいます。
軸刈りを防ぐため、刈るのは葉の長さの1/3までにする、いわゆる1/3ルールを守って芝刈りを行いましょう。軸刈りをしてしまうと、その部分の芝生は弱りやすくなり、さらに葉がなくなって再生できなくなることもあります。
芝の長さを短くしたい場合は一度に切らず、数回に分けて調整しましょう。
まとめ:
芝をよく観察し、トライ&エラーで対策しよう
芝生の育成でありがちな失敗パターン9つをそれぞれ見てきました。
こまめに状態を確認することでトラブルを早く気付いて対応できます。また、トラブルが起こった時には、何が原因なのかを突き止めることが重要です。
土地・気候・自分に合った方法を試しながら模索していきましょう。