秋は、過ごしやすくなり庭に出るのも気持ちがいい季節ですね。ここぞとばかりに芝生のお手入れをしたくなるかもしれません。

暖地型芝生は、夏に引き続き秋にも基本のお手入れが必要です。その一方で、気をつけなくてはいけないこともあります。というのも、もうすぐくるのが休眠の季節。休眠してからの芝生には、水やりも芝刈りも必要なくなるのです。

休眠になるまでに何をしたらいいか、休眠後はどうしたらいいか、秋ならではの芝生お手入れのコツを教えます。

目次

    暖地型芝生の秋のお手入れの基本

    秋の暖地型芝生は、生長が一段落。伸びが緩やかになる季節です。秋の暖地型芝生お手入れは、以下の5点を行いましょう。

    1. 徐々に回数を減らしつつ、定期的に芝刈りをする
    2. 間隔をあけながら水やりを
    3. シーズン最後の施肥
    4. 暑さが過ぎたらサッチング
    5. エアレーションや目土入れ

      11月には休眠してしまうのが、暖地型芝生の特徴。10月までがシーズン最後のお手入れ期間であり、休眠後はできることがぐっと少なくなります。秋のうちに、翌シーズンの生長に向けたお手入れをしておきましょう。

    秋の芝刈り

    芝刈りは、休眠に入る11月までは続けましょう。9月は週1回ほど。10月は伸びに合わせて2週に1回ほど行います。

    10月末に行う芝刈りを刈り止めとし、シーズン中の芝刈りは終了となります。刈り止め時の芝生の刈高は、いつもよりも高めにしておくことをおすすめします。芝を長めにしておくことで表土が保護され、土の凍結や真冬の霜から芝を守る効果がありますよ。

    秋の水やり

    休眠に入る11月ごろには、生育が止まるため水やり不要となります。水やりは、秋の前半と後半で異なります。

    暑さの残る9月上旬には、2、3日に1回程度。その後は、11月にかけて徐々に間隔を開けていきましょう。10月中は、極度に乾燥した時に水やりをすれば問題ありません。

    シーズン最後の施肥

    肥料は、10月中旬までは1〜2ヶ月に1回のペースで施します。春から続けていた施肥ですが、10月中旬までに行った分を最後に次の春までお休みです。

    10月中の施肥を、今シーズン最後の肥料にしましょう。というのも休眠中の芝は生長しないため、肥料が必要ないからです。10月下旬以降も肥料を与えていると、休眠しない雑草に養分が行き渡り、雑草処理が大変になってしまいます。

    暑さが過ぎたらサッチング

    芝の表面に積もったサッチ層を除去するサッチングをする適期が9月ごろです。サッチ層とは、刈った芝や老化した根などの有機物が地表近くに堆積した層のこと。
    病害虫の原因ともなるものです。

    鉄のレーキで芝生表面をひっかくような作業になるため、少なからず根にダメージが入ることがあります。暑さが過ぎてから秋の長雨に入る前に取りかかるとよいでしょう。

    サッチ層は、病気や害虫の温床ともなり、土壌の状態を悪化させるものです。10月以降は台風の季節にもなるので、サッチ取りは大切。芝生の健康のために、ぜひ実施しておきましょう。

    エアレーションや目土入れ

    土壌の通気性や排水性をアップさせるお手入れであるエアレーション目土入れは、10月までに完了させましょう。こちらも、サッチングと同様、暑さが過ぎてから秋の長雨に入る前に実施することをおすすめします。土壌の通気性がよくなることで、台風等の湿度に負けない芝生になりますよ。

    また、根を切ることで、発育を促す効果もあるエアレーション。休眠中の芝生は生育がストップしてしまうため、遅くとも休眠前に完了させるようにしましょう。

    ポイントと注意点

    暖地型芝生の秋のお手入れの注意ポイントは、以下のとおりです。

    • 枯れ葉掃除を忘れずに
    • 翌年の病害虫対策
    • 休眠後は雑草処理を

    各ポイントについて解説します。

    枯れ葉掃除を忘れずに

    芝生に堆積した落ち葉などの有機物は、サッチ層の堆積や病気・害虫の大きな原因となります。庭に樹木がある場合はもちろんのこと、周囲から飛んできた枯れ葉が溜まってしまうことはよくあるものです。芝にある枯れ葉はそのままにせず、こまめな掃除を心がけてください。

    翌年の病害虫対策

    春はげ病という、春の新芽の伸びが阻害される病気にかかったことがある場合、何年も同じ病気を繰り返すことがあります。春はげ病の経験がある場合は、10月〜11月ごろから予防の殺菌剤散布をしておきましょう。

    秋になって過ごしやすくなると、害虫の活動がぶり返すこともあります。10月以降、芝の生育が落ちた後に害虫被害にあうと、翌年の復活に時間を要する場合があります。被害が大きい場合は、薬剤を散布しておくこともおすすめです。

    休眠後は雑草処理を

    休眠後の雑草対策で、翌年の雑草処理が緩和されます。11月以降はお手入れの手間も減りますから、庭に出るときには雑草処理をしておくとよいでしょう。

    まとめ

    秋は、人にとっても芝生にとっても過ごしやすい季節。「暖地型芝生のお手入れ」という観点でいうと、芝刈りや水やりと言った基本のお手入れも減って、芝生のトラブルも少なくなり、平和に感じる季節かもしれません。

    作業のしやすい秋を利用して、サッチングやエアレーションといったメンテナンス作業にあてれば、来年も生き生きとした芝生を楽しめること間違いなし。夏の緑を楽しませてくれた芝生に感謝をしつつ、来年のための準備を進める季節にしていきましょう!

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