芝生を植えたけれどなかなか密度が上がらない…そんな悩みはありませんか?
芝生の密度が薄いと、地面が目立って見栄えが悪く、庭の印象が良くありません。反対に、密度が上がると手入れが楽になるというメリットがあります。
ぎゅっと詰まった密度の高い芝生を育てるには手入れが欠かせませんが、どのような手入れが必要なのでしょうか?この記事では、密度が高い芝生を育てるために必要なポイントを解説していきます。
目次
芝生の密度が低い=見栄えが悪い
密度が無い芝生はスカスカで地表が露出してしまいます。薄い芝生は手入れがされていないように見え、庭の印象が悪くなってしまいます。
スカスカな芝生は見栄えが悪いだけでなく、見えている地表から雑草が伸びてきて、芝生の栄養を奪い、枯らせてしまう危険性があります。
しかし、しっかりと手入れをしていくことで、ゴルフ場のようにしっかり生え揃った、青々とした芝生も夢ではありません。また芝生の密度が高くなると、雑草を防ぐことにもつながるのです。
芝生の密度が上がると、芝生がカバーとなって、太陽が地表を照らす量が減ります。芝生の葉は上へ伸びて光を得ることができますが、短い雑草は照らされることができず成長できません。
つまり、芝生の密度が上がると雑草が生えにくくなるのです。
芝生が成長する仕組み
芝生にはランナー(ほふく茎)と呼ばれる、横に伸びていく茎があります。ランナーは地面を這うように伸びていき、新芽を増やしていきます。
新芽が増えると葉が増え、成長し、また新芽が増えて…と繰り返していくうちに、1本の芝からたくさんの葉が増えていきます。つまり、ランナーを活発に成長させることが芝生の密度を上げるポイントなのです。
芝生の密度を上げる方法
以下の4点が、芝生の密度が低い主な原因として考えられます。
- 芝が成長できない状態
- サッチが邪魔をしている
- 土が固い
- 肥料・水不足
芝生が伸び、成長するのが妨げられている状態なので、これらを改善すれば芝生の密度アップができるでしょう。中でも重要な手入れは芝刈りです。
芝刈りをこまめに行う
お手入れの基本作業ではありますが、芝生の密度を上げるためにまず行ってほしいのは芝刈りです。
芝刈りは芝の長さを整えるだけでなく、ランナーを育てるための重要な役割もあります。意外に思われるかもしれませんが、芝刈りの回数を増やしただけで芝生の密度が上がることも少なくありません。
芝が成長できないということは、葉が伸びるところに栄養が使われてしまい、ランナーの成長が滞ってしまっている可能性があります。そこで、まずは週1回の芝刈りを継続して行ってみてください。
芝生は葉を切られると、生きるためにランナーを伸ばそうとします。ですが、芝刈りする際には刈る長さを葉の1/3までとして守り(1/3ルール)、軸刈りしないように気をつけましょう。
サッチングして地表を綺麗にする
サッチングは枯れた葉を取り除く作業です。サッチ(枯れた葉)が溜まっていると芝の成長を邪魔してしまうので、熊手やレーキなどを使って取り除きます。
サッチングをやり過ぎると、芝生へのダメージにもなってしまいます。強くやり過ぎない様に注意して、傷んでいたり弱っている部分にはとくに慎重に行いましょう。
サッチング中にランナーが引っ掛かる場合、地面が固く、中に茎を伸ばせない状態であるといえます。そのため、エアレーションなどで地面を柔らかく耕す必要があります。
エアレーションで耕す
エアレーションをすることで、土壌を耕し茎根が伸びやすくなります。土壌の通気性排水性も上がり、苔や水たまりの対策にもなるのでおすすめです。
地面に刃を差すため、芝生の根切りも同時に行えて成長促進になります。土壌が固くなり過ぎていたり、水はけが悪い状態が改善されないのであれば、土壌改善することも必要になるでしょう。
目土と肥料で成長促進させる
芝生の成長促進には、目土と肥料を活用しましょう。
ランナーが伸びやすい環境をつくるために、芝生が薄くなっているところには目土をふるい入れます。入れた目土が芝生を保護し、発芽を促進してくれます。手入れをしてダメージを与えた部分や、剥げてしまった部分に目土をするとよいでしょう。
芝生がすくすくと育つためには豊富な栄養素が不可欠ですので、肥料も入れましょう。ゆっくりとシーズンまで見守るのであれば固形肥料を、早く育成させたい場合は液体肥料を与えます。量が多くなり過ぎないよう均一に撒き、最後に水やりをしましょう。
芝の状態に合わせて手入れすることが大切
手入れを行う時には芝生の状態を確認しながら行ってください。
ちゃんと芝生が育ち切っていない張ってから1年未満や、芝生が休眠している冬に無理矢理作業をするとダメージを回復できず枯れてしまう場合があります。中でも、エアレーションは根切りを含むため、3年目以降に行うことをおすすめします。
芝生の手入れは春・秋に行うのが基本です。エアレーションやサッチングなどの芝生にダメージがかかる可能性がある手入れは、特に時期を見計らって行いましょう。
暑さで芝生が弱っている夏は芝刈りと水やり、部分的な目土入れ、手での除草作業といった、芝生を保つために必要な手入れのみ行います。
それでも芝生が成長せず、原因が病気である場合は、必要に応じて芝の張り替えも視野に入れましょう。
まとめ:
芝生の密度はこまめの手入れで改善できる
芝生の密度を上げるためには、芝生自体の成長を促進する以外にも環境を整えることも大切です。サッチングやエアレーションなどは時期をみて、状態に合わせて行いましょう。
青々とした密度の高い芝生を目指して、まずはシーズン中のこまめな芝刈りを心掛けましょう!