芝生を育成する上で必要な栄養素を与える肥料。芝生の敵である雑草を倒してくれる除草剤。きれいな芝生を育てるためには、どちらも欠かせない薬剤です。

今回は肥料と除草剤について知っておいてほしいポイントを解説していきます。

目次

    芝生用肥料の選び方

    芝生の色が薄い時、生長が遅いときには肥料が足りていないのかもしれません。

    元気で青々とした芝生の育成には肥料の散布が必要となります。肥料については効果の速度などに影響するので、形状で分けて理解しておくと購入時に選ぶ基準になりますので覚えておきましょう。

    植物用の肥料は以下の3要素がとくに重要です。

    • 窒素
    • リン酸
    • カリウム

    植物が成長する上で必要なこの栄養素がバランスよく配合されているものがおすすめです。

    固形肥料をベースに使う

    固形肥料は徐々に溶けていくため、持続力があり肥料の与えすぎを防ぎます。即効性はありませんが、長く効果を発揮して芝生に活力を与えます。

    また肥料やけのような与えすぎによる失敗をしにくいので、初心者にもおすすめと言えるでしょう。多く売られている化成肥料は使いやすく、窒素、リン酸、カリウムがバランスよく配合されています。

    しかし他の栄養素が含まれていない場合があり、地痩せに繋がる可能性がありますので有機肥料を混ぜるなどして補うと良いでしょう。

    有機肥料と化成肥料の違い

    有機肥料は堆肥などを原料とした植物性、動物性の肥料です。土に分解されて養分を与えるので即効性はありませんが、効果が長く続き、また土壌改良にも効果的です。

    また、主要な3要素以外の銅や亜鉛などの微量必須要素も含まれています。原料によっては強いにおいがありますので、使用する際には周囲の環境などに注意しましょう。

    化成肥料(無機肥料)は化学的に調合された肥料で、栄養素のバランスに長けています。においがほぼなく初心者にも扱いやすいのですが、連続して使用をしていくと土壌が分解されないため土が痩せてしまうので注意しましょう。

    早く効果がほしい時は液体肥料を

    液体肥料は土に浸透してすぐに芝生に栄養を与えるので即効性に長けています。原液では濃度が高く、芝生が肥料やけをおこしてしまいますので、必ず薄めて使用してください。

    また、持続力が固形のものと比べると短いので、肥料散布の頻度は多くなるでしょう。芝生に元気がなく早く効いてほしい時などに補助として使用することをおすすめします。

    肥料を使う時の注意事項

    肥料は少なくても効果が薄く、多すぎれば肥料やけや根傷みの原因となってしまいます。液体でも固形でもムラなく均一に撒くことを意識して、用法用量を守って使用しましょう。

    肥料を散布した後はしっかりと水やりをすることも重要です。

    芝生用除草剤の選び方

    除草剤には雑草に対するアプローチの効果のタイプがあります。雑草の発芽を抑える発芽抑制剤と、すでに生えている雑草の葉や茎を枯らす茎葉処理剤です。

    この2タイプで使用時期や使用時の注意事項が変わってきます。

    雑草を予防する時は発芽抑制剤

    雑草が生えてくることを防ぎたい場合には発芽抑制剤を使用します。雑草の種子に対して効果を発揮するので、生えている雑草を枯らすことはできません。手作業などで除草作業を先にしてから散布しましょう。

    散布時期は雑草が種の状態の時期を狙って3月、10月付近がよいでしょう。

    生長した雑草を取り除きたいなら茎葉処理剤

    現在生えている雑草を枯らす効果を持っています。雑草の身を枯らすもの(選択制処理剤)と、使用した部分の植物を全て枯らすもの(非選択性処理剤)があります。

    選択制処理剤は購入する際には枯らせたい雑草の種類を確認しておき、効果的なものを選びましょう。非選択性処理剤は芝生や他の植物にかかってしまえば全て枯らしてしまいますので取扱いには充分注意しましょう。

    使用の適時期は3月、5月、10月頃です。

    除草剤を使う時の注意事項

    除草剤は強い薬剤です。直接触ったり粘膜に触れれば人間にも肌荒れや健康被害などの影響が出る場合がありますので、取扱いには充分注意しましょう。皮膚にはつかないよう手袋などを使用し、散布後には手足をよく洗ってください。

    強風、気温が高い日の使用は避け、風向きにも注意しましょう。また、ペットや幼児が近づかないように使用、保管することも重要です。

    芝生への影響に注意

    除草剤を使用することは、芝生にも少なからずダメージが加わる可能性があることも念頭に置いておきましょう。芽が詰まっていない、張ってから1年以内の芝生にはとくに注意が必要です。

    芝生用の選択制処理剤でも、「西洋芝・日本芝」、「寒地型・暖地型」などの芝の種類によっては除草剤の影響を受けてしまう場合もあります。必ず芝生の種類に対応したものを選んで使用しましょう。

    まとめ:
    状況に合わせて選び、用法用量を守って使用しよう

    肥料も除草剤も、正しく使用することで安全に効果を発揮します。いずれにしても芝生や土壌の状態をよく観察することで何が必要でどのように手入れするべきかがわかります。

    記載事項をよく読み、決められた濃度を守って使用しましょう。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。